植物属性:ラン科ファレノプシス属
原産地:東南アジア、南アジア、台湾、オーストラリア
開花期:4〜6月
花言葉:清純、あなたを愛します、華やかさ、幸福が飛んでくる
日持ち:10〜14日程度
水あげ:湯揚げ
注意点:室温12度以上の暖かい場所に置く
直射日光、エアコンや扇風機の風、果物の近く(エチレンガスが花を萎れさせます)を避ける
特徴:花言葉が「幸福が飛んでくる」という意味もあるため、お祝いのギフトに人気です。
また、幸福が飛んでくる=お花を贈った後の更なる発展を願うという意味で法人間でのギフトや、選挙の陣中見舞い・当選祝いとしても頻繁に贈られています。
豆知識:①「着生ラン」が胡蝶蘭の原種で、この着生ランは独特の生態系をもっています。まず樹木の表面に着生して根を張り、そこから養分を吸収したり、空気中から水分などを吸収することで成長する少し変わった植物です。
②デリケートなお花なのに「水やりは少なくて大丈夫」なのは、胡蝶蘭夜間に二酸化炭素(CO2)の吸収を行い、昼間に光合成を行う「CAM型植物」であることに由来します。
通常、植物は暖かい昼に気孔を開いて二酸化炭素を取り入れます。ですがこの場合、同時に多くの水分を失ってしまいがちです。
胡蝶蘭は、温度が下がる夜間に気孔を開いて二酸化炭素を吸収しています。このため水分の損失を少なくすることができ、乾燥状態に強いのです。
一般的な植物に比べて水やりの頻度が少なくて済むのもこのためです。
*切り花で飾るときの注意点*
熱帯のジャングルの高い木に着生して生育する胡蝶蘭は、極端な暑さや乾燥が苦手です。これは鉢植えであっても、切り花の状態になっても変わりありません。
そのため、日当たりの良い風通しの良い場所を選ぶようにしましょう。
また、胡蝶蘭の花の部分は摩擦に弱く、ちょっとした傷からすぐ変色してしまいます。
きれいな状態で長く胡蝶蘭の切り花を楽しみたいなら、他の花や周囲のカーテン、家具などに花が触れてしまわないよう気を付けましょう。
切り花が茎から水を吸い上げやすくするようできることとして、水揚げがあります。
その最も簡単な方法が、茎を水の中に入れた状態で茎を切る「水切り」です。
水中で斜めに茎を切ることで、導管への空気の侵入を防ぐとともにスムーズに水を吸い上げ、かつ、水を吸い上げるための面積を広く確保できるようになります。
毎日この方法で毎日1㎝ずつ水切りと水替えを一緒に行い、胡蝶蘭の切り花が水を吸い上げる手助けをしてあげましょう。
最後に水切りより少し手間がかかりますが、水揚げに最適な湯揚げの方法を紹介します。
- 熱湯を用意し、耐熱容器に2㎝くらいの深さになるよう溜める
- 花に湯気や熱が当たらないよう角度を調整しながら、切り口を1㎝ほど切った胡蝶蘭の切り花の茎部分を5~10分つけておく。(このとき、熱が心配なら花部分をあらかじめ新聞紙で包んでおきましょう)
- 冷たい水に移し、切り口を半日~まる1日挿しておく
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